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本屋の様に立ち寄ってみる、Le Comptoir ル•コントワール

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 気負わないお洒落な選択肢なんて言ってしまえば、少し非現実的に聞こえるかもしれない。緊張するが故に尻込んで、まだ踏み込めていない領域があるとすれば、高価なイメージと伝統深く難しそうなチーズとワインの世界。

最近のことで言えば、お酒を飲む量がうんと減って、呑むより飲んでいたい。美味しいものを丁寧に味わうことが優先順位になった今なら、その世界に足を踏み入れるタイミングなのかもしれない。

ということで渋谷は宇田川、新しくオープンしたチーズとナチュラルワインを取り揃えるアトリエ「ル•コントワール」に行ってきました。

ワインの入り口は思っていたよりカジュアル、本屋の本棚から一冊を選ぶ感覚で

個性的なラベルに親近感

扉を開くと右側には、個性的なラベルのワインがずらり。思っていたイメージとは違う、ラベルのイラストレーション。

ではここで、ワインとは・・・「知っているとかっこいい、けれど知らなければ口を開けない、恥と隣り合わせにある学」とでも言ってみる。お酒がの飲めるようになって約10年、これはもうすぐ三十路になる、ワインに深入りせずにきた29歳の現在地から。

でもここは、まるで本屋で目当ての本、目を引くタイトルを眺めるようにこの棚を眺められる。その目線で見れば、目の引くワインが盛りだくさん。

 

品種や産地や製法、それ以外の選び方

手書きで書かれた表示欄

 勝手なイメージの中のザ•ワインを言うとしたら、キャップはコルクでラベルにはシャトーが描かれたものを選んでおいた方がベター。見栄と似たような固定概念を崩してくれるのは、柔らかい文字で書かれた商品表示。
お店の方から伺う生産者の背景や物語に共感して選んだり、ラベルにピンときて選んでみたり。まっさらな気持ちで今までもってた先入観をアップデート。
「知る」「覚える」「学ぶ」は自分の興味のアンテナが受信してから。まずは手に取って試してみること、アートな目線で率直に感じた親近感に寄り添う。近頃の気分、一緒に飲みたい相手のファッション、曖昧な感覚でも手に取ってみれば、ビビッときた理由は確かに存在。それを運命の出会いとしてみよう。

 

フランスからの伝言、作り手の余白がキャップに

同じ商品でもちぐはぐなキャップ

 難しい知識やよく聞く言葉を並べられるより、いい意味でちょっとの大雑把を感じた時、グッと距離が縮まったりする。例えばこのキャップ、ビール瓶のよう。同じ商品でもキャップがそれぞれ違う。遠く離れた場所で美味しいワインを作っている人たちも、もしかすると靴下の裏表を間違う日だってあるのかも。人となりを重ね合わせて、店内を散策しているうちに自然とワインとの距離が縮まってくる。

 

ワインましてやチーズのことも…

専用の冷蔵室に700キロのチーズまで

 

ワインのお供で言えばチーズ。幅広いタイプと違い、おそらくあるであろう暗黙のルールで敬遠しがちだったこちらの世界。日常で身近に聞く食材ではありながらも、私ごとではないと行き届かなかったチーズの詳細。

いいチーズとスーパーで買えるチーズでは、格段に味も香り(値段もね・・)も変わることは愚問だけれど、ピザを食べすぎた20代。溶かしたチーズ、伸びるチーズをチーズと認識してきたそんな身の丈には、白カビや青カビを語るにはおこがましかった。

 

手を引かれて入るチーズの世界は記憶に残る

アハトブルーメン(右)ピックダルジェンタル(左)

 

大きな声では言えないけれど、正直色んな山羊のチーズを食べさせてもらったし、コンテのチーズも幾度かいただいてきた。でもこれと言って明確に思い出せる記憶は少ない。私の場合、教科書で学ぶより、幼い頃に友達のお姉ちゃんがファッションを教えてくれたようなことの方が、記憶に残る。

木炭の灰で覆われたチーズや(ピックダルジェンタル)、8つの花とハーブを纏ったチーズ(アハトブルーメン)。チーズの世界でも、古き良き文化を継承しながら新しい時代を切り開いたチーズを教えてもらいました。ちょっと変わった入り口から入らせてもらう。一人では絶対に食べることはなかっただろうチーズを今日食べられることは幸せ。

 

右手にボックス、そしてパン屋に寄り道して帰る

旬のナチュラルワインと絶品チーズをサブスクで送ってくれるサービスも

可愛いボックスに入れてもらったチーズ。お店を出てからはパン屋に直行。そして迷わずバケットを購入。

このボックスを右手に抱えてパン屋に寄るころには、チーズのことをちょっと知った気になっていて、食べる前ですらすでに有意義な気分。そのパン屋の中で、これから誰よりもこのバケットを、おしゃれかつ美味しくかつ、優雅に食べる自信に満ち溢れた。ギフトボックスはいつだって、帰り道を楽しくしてくれる。

包み紙が可愛いいおかげで冷蔵庫内が賑やかに。

バルコニーで育てたハーブと共に

30歳まであと69日。
望むべき三十路は、学のある女性でありたい。美味しいワインとチーズを嗜むことが日課になった時、他のことも穏やかな気持ちで接しているはず。

落ち着いた私でありたいから、呑むのとよりも飲むことにフォーカス。必要な時々のご褒美のこれからは、手にとどくプレミアで安らぎのワインとチーズで舌鼓。少しのプレミアが私をリラックスさせ、気負わないおしゃれは健康の証。たぶんおしゃれだという表現を使っているうちは、まだおしゃれの外側にいるのだと思う。

 

 

 

 

  【お店の情報】

ル•コントワール
https://www.lecomptoir.co.jp/

instaglam 
@lecomptoirdefrance

住所
渋谷区宇田川町37-15 ARISTO渋谷1F

この記事を書いた人

humi hosokawa

フードデザイナーの細川芙美です。 東京でケータリングとロケ弁や進化系おむすびおむサンドのお店「SURPRICE」を運営。雑誌Hanakoでも連載中!

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